こんにちは、現役高校英語教師のインドリです。
「英語の語順ってどう決めたらいいの?」
「長い英文を読むと、どこが主語でどこが動詞かわからなくなる…」
そんな悩みを感じたことはありませんか?
実は、英語の文には 5つの基本パターン(5文型) があり、このルールを理解すれば、長い文でもスムーズに読めるようになります!
この記事を読めば、次の3つのことがわかります。
- 英語の語順ルールがわかる。
- 文の要素(主語・動詞・目的語・補語)が理解できる。
- 5文型を理解して、英文の構造がつかめるようになる。
「英語の文の基本ルール」をしっかり身につけて、英語をもっと自由に使えるようになりましょう!
文の要素
文の要素は、たった4つです!
主語(S: Subject) – 文の中心になるもの
「〜は」「〜が」となる部分です。
単語のsubjectには「話題」という意味もあります。
つまり、主語はその文の話題の中心になるものです。
I run every morning.「私は毎朝走る。」
He bought a new book.「彼は新しい本を買った。」
動詞(V: Verb) – 主語の動作や状態を示す
動詞は、主語が「何をするのか」「どんな状態なのか」などで主語の動作や状態を表すものです。
I run every morning.「私は毎朝走る。」
He bought a new book.「彼は新しい本を買った。」
目的語(O: Object) – 動作の対象となるもの
「〜に」「〜を」などで動作の対象となるものを表すものです。
He bought a new book.「彼は新しい本を買った。」
I teach you English.「私はあなたに英語を教えます。」
補語(C: Complement) – 主語や目的語の説明を補足するもの
補語は、主語や目的語を補足し、説明します。
She is a teacher.「彼女は先生です。」 → 主語の補語(S + V + C)
They made her happy.「彼らは彼女を幸せにした。」 → 目的語の補語(S + V + O + C)
つまり、左側にある一番近い名詞を説明します。
補助的な要素:修飾語(M: Modifier) – 文を詳しく説明する要素
文の主要な要素(S, V, O, C)に加えて、「いつ」「どこで」「どのように」 などの情報を補足する「修飾語(M)」もあります。
She runs in the morning.(彼女は朝に走る。)
文の要素と品詞の関係
各文の要素は、それぞれ特定の品詞(名詞、動詞、形容詞など)と結びついています。
文の要素 | 品詞 |
---|---|
S | 名詞 |
V | 動詞(自動詞:第1・第2文型、他動詞:第3・第4・第5文型) |
O | 名詞 |
C | 名詞or形容詞 |
M | 形容詞→名詞、副詞→名詞以外 |
各品詞の詳しい解説は、以下の記事を参考にしてください。
英語の5文型とは?
修飾語で複雑な構造になっている英文も、それら修飾語を取り除くと大きく5つの文型に分類できます。
第1文型(S + V)
主語+動詞だけで成り立つ文
「SはVする」
例: The baby sleeps.「赤ちゃんは眠る。」
S: The baby
V: sleeps
第2文型(S + V + C)
主語を説明する補語が必要な文
「S=CをVする」
例: She became a doctor.「彼女は医者になった。(She=a doctor)」
S: She
V: became
C: a doctor
第3文型(S + V + O)
動作の目的語が必要な文
「SはOをVする」
例: He bought a new book.「彼は新しい本を買った。」
S: He
V: bought
O: a new book
第4文型(S + V + O1 + O2)
動作の目的語が2つある文
「SはO1にO2をVする」
例: She gave me a book.「彼女は私に本をくれた。」
S: She
V: gave
O1: me
O2: a book
第5文型(S + V + O + C)
目的語を説明する補語がある文
「SはO=CをVする」
例: They made him happy.「彼らは彼を幸せにした。」
S: They
V: made
O: him
C: happy
なお、補語(C)には、不定詞や現在分詞が使われることもあります。
I told him to wait.「私は彼に待つように言った。」→ C = to wait(to不定詞)
I found the book interesting.「私はその本が面白いとわかった。」→ C = interesting(現在分詞)
動詞と文型(make)
どの文型になるかは、その動詞がどんな形を取るかで決まります。
これを動詞の語法と言います。
同じ動詞でも複数の文型を取る場合もあります。
つまり、文型によってその動詞の意味が変わります。
第3文型
make は「~を作る」「~を生じさせる」の意味で使われ、SVOの形をとります。
例文
She made a cake.「彼女はケーキを作った。」
S: She
V: made
O: a cake
この場合、make の後に直接「作るもの(目的語)」がきます。
第4文型
make は「~に…を作ってあげる」という意味で、SVOO(動詞の後に目的語が2つ続く)をとることもできます。
例文
She made me a cake.「彼女は私にケーキを作ってくれた。」
S: She
V: made
O: me(「誰に」の部分)
O: a cake(「何を」の部分)
この文では、「私に(me)」が間接目的語、「ケーキを(a cake)」が直接目的語になっています。
第4文型の文は、第3文型に書き換えることができ、その場合「for」を使います。
She made a cake for me.「彼女は私のためにケーキを作ってくれた。」
第5文型
make は「~を…にする」「~を…とする」という意味で、SVOCの形をとることが多いです。
目的語 + 補語(C: 名詞)
They made him captain.「彼らは彼をキャプテンにした。」
S: They
V: made
O: him
C: captain(目的語 him を説明する名詞)
目的語 + 補語(C: 形容詞)
The news made her happy.「そのニュースは彼女を幸せにした。」
C: happy(目的語 her の状態を表す形容詞)
目的語 + 補語(動詞の原形)
make は「~に…させる」という使役動詞としても使われ、この場合、補語の位置に動詞の原形がきます。
My parents made me clean my room.(両親は私に部屋を掃除させた。)
C: clean(動詞の原形)
makeが取る文型と意味について整理すると以下のようになります。
文型 | 例文 | 意味 |
---|---|---|
SVO | She made a cake. | 彼女はケーキを作った。 |
SVOO | She made me a cake. | 彼女は私にケーキを作ってくれた。 |
SVOC(名詞) | They made him captain. | 彼をキャプテンにした。 |
SVOC(形容詞) | The news made her happy. | 彼女を幸せにした。 |
SVOC(動詞の原形) | My parents made me clean my room. | 私に部屋を掃除させた。 |
文型のまとめと見分け方
文型 | 構造 | 日本語訳 | 見分け方 |
---|---|---|---|
第1文型 | S V | SがVする | |
第2文型 | S V C | S=CをVする | S = C |
第3文型 | S V O | SはOをVする | S ≠ O |
第4文型 | S V O1 O2 | SはO1にO2をVする | O1≠ O2 |
第5文型 | S V O C | SはO=CをVする | O = C |
Vの後にくるものの品詞に着目することも重要です。※文の要素と品詞の関係
まとめ
英語は語順で意味が決まります。
読むときも書くときも、今回の内容を思い出すと便利です。
重要ポイント