こんにちは、現役高校英語教師のインドリです。
「日本語なら自然に書けるのに、英語だとどう書けばいいかわからない…」
英作文で手が止まってしまうこと、ありませんか?
「文法は習ったはずなのに…」
「単語も知ってるのに…」
「いざ書こうとすると文章がまとまらない!」
この記事では、英作文をスラスラ書けるようになるトレーニング法を紹介します!
この記事を読めば、次の3つのことがわかります。
- 文法・語法・語彙の使い分けを意識した正しい英作文の書き方
- 学校で習った英文を活用して英作文を書く「英借文トレーニング」
- 自由英作文がスラスラ書ける構成パターン
英作文に苦手意識がある人でも大丈夫!コツを押さえれば、確実に書けるようになります。
「英作文は難しい…」から「これなら書ける!」へ。
それでは、一緒に英作文のトレーニングを始めましょう!
文法・語法・語彙の使い分けを意識しよう!
英作文でよくある文法ミス!
英作文では 「時制」「語順」「文構造」 のミスが多いので、特に意識することが重要です。
時制の使い分け
例1:過去と現在完了の違い
I have watched a movie yesterday.(yesterday があるので誤り)
I watched a movie yesterday.(過去の出来事は過去形)
例2:未来の表現
I will go to Tokyo if it will be sunny tomorrow.(副詞節では未来形を使わない)
I will go to Tokyo if it is sunny tomorrow.(if節内は現在形)
語順の基本
例1:日本語の語順に引っ張られるミス
I to school go every day.(語順が日本語のまま)
I go to school every day.(SV)
例2:間違えやすい疑問文
How do you think about this problem?(「どう思う?」という日本語の影響でHowは誤り)
What do you think about this problem?(「どう思う?」は What do you think of ~?)
冠詞(a/the)の使い方
例1:一般的なものと特定のものの違い
A sun rises in the east.(”sun” は世界に1つしかない)
The sun rises in the east.(唯一の存在なので “the” を使う)
例2:すでに話題に出たものを指す場合
We adopted a puppy from the shelter. A puppy was very playful.(”A puppy” では新しい情報として扱われてしまう)
We adopted a puppy from the shelter. The puppy was very playful.(すでに話題に出た子犬を指す)
よくある語法のミスを知ろう
語法では 「正しい動詞の使い方」「前置詞の選び方」「コロケーション(単語の自然な組み合わせ)」 を意識すると、自然な英語になります。
動詞の語法ミス
例1:「影響を与える」の表現
It gave a big influence on me.(”give an influence” とは言わない)
It had a big influence on me.(”have an influence on ~”)
例2:「~と結婚する」の表現
He married with her.(”marry with” は誤り)
He married her.(”marry” は他動詞)
前置詞の使い分け
例1:相手がいないと成立しない行為にはforではなくto
He gave a book for me.(”give” は「~に与える」の意味では “for” を使わない)
He gave a book to me.(「誰に」を示す場合は “to”)
例2:「~の理由で」
He was absent because of he was sick.(”because of” の後にS Vは来ない)
He was absent because he was sick.(S Vが来るなら “because”)
He was absent because of illness.(名詞なら “because of”)
自然なコロケーション(単語の組み合わせ)
例1:「激しい雨」の表現
hard rain
heavy rain
例2:「~を提案する」の表現
suggest me to go(”suggest” は「人+to 不定詞」にならない)
suggest that I go(”suggest that S + V”)
語彙の使い分けを学ぼう
英語では、意味が似ていても使い方が違う単語が多いので、適切な単語を選ぶことが大事です。
似た意味の単語の違い
例1:「仕事」
- work(不可算名詞・漠然とした仕事)→ I have a lot of work to do.
- job(可算名詞・具体的な職業)→ He got a new job at a company.
- task(具体的な課題・作業)→ I completed the task on time.
例2:「見る」
- see(自然に目に入る)→ I saw a bird in the sky.
- look at(意識して動かないものを見る)→ Look at this picture!
- watch(意識して動きを見る)→ I watched my child playing outside.
フォーマル・インフォーマルの違い
例1:「手伝う」
- help(カジュアル)→ Can you help me with my homework?
- assist(フォーマル)→ The staff assisted the customers.
例2:「考える」
- think(カジュアル)→ I think this is a good idea.
- consider(フォーマル)→ We are considering a new plan.
多義語の使い方
例1:「出発する」
- leave for(目的地あり)→ I left for Tokyo at 9 a.m.
- leave(単に出発する)→ I left the office early today.
例2:「探す」
- look for(探し求める)→ I’m looking for my keys.
- search(詳しく調べる)→ The police searched the house.
文法・語法・語彙のまとめ
このポイントを押さえれば、より自然で正確な英作文が書けるようになります!
語順と品詞、単語の学習方法については、以下の記事をそれぞれ参考にしてください。
英作文は英借文
英借文ってなに?
「英借文」とは、すでに知っている英文をヒントにして英作文を書く方法です。
そのために、全くゼロから英文を作るのではなく、「学校で習った例文」や「参考書のフレーズ」をうまく活用して、自然な英作文を書く練習をします。
英作文が苦手な人でも、英借文を活用すれば英作文のハードルがぐっと下がります!
たとえば、次のような流れで考えてみましょう。
実践ステップ
Step 1: ベースとなる英文を用意する
例)She gave me a book.(彼女は私に本をくれた)
Step 2: 単語やフレーズを入れ替えてみる
例)My father gave me a watch.(父が私に時計をくれた)
Step 3: 少しアレンジしてみる
例)My father gave a watch to me for my birthday.(父が誕生日に時計をくれた)
具体的なトレーニング
例題1:習った英文を使ってアレンジ!
元の英文:I like playing soccer.(私はサッカーをするのが好きです。)
あなたならどうアレンジしますか?
➡ I like playing the piano.(ピアノを弾くのが好き)
➡ She likes playing tennis.(彼女はテニスをするのが好き)
例題2:「~したい」を英借文で書こう!
元の英文:I want to go to America.(アメリカに行きたい)
あなたならどうアレンジしますか?
➡ I want to study abroad.(留学したい)つ
➡ He wants to be a doctor.(彼は医者になりたい)
英作文のまとめ
知っている英文や使いたい表現を増やすには、リスニングがおすすめです。
リスニングの学習方法については、以下の記事を参考にしてください。
自由英作文の型を身につけよう!
自由英作文とは?
自由英作文=自分の意見や考えを英語で表現すること!
でも、「何を書けばいいのかわからない」「日本語の発想のまま訳すとうまくいかない…」と悩む人も多いはず。
ポイントは「型(テンプレート)」を身につけること!
まずは、シンプルな構成から練習していこう!
基本の構成を身につける!
自由英作文には、「書きやすい型」 があります。
特に、三段構成(序論・本論・結論) を意識すると、スムーズに書けるようになります!
基本の型(意見を書く場合)
序論:問題提起&自分の意見を述べる
- I (strongly) believe that S V.
- In my opinion, S V.
- I agree [disagree] with the idea that S V.
本論:理由を2~3個挙げて説明する
- First, S V.
- Second, S V.
- Finally, SV.
結論:主張を再確認する
- In conclusion, S V.
- For these reasons, S V.
例題:「スマホを学校に持ち込むべきか?」
I think smartphones are useful. They help us a lot. I use my smartphone every day. It is convenient.
どのように役立つのかという具体性が無いですし、自分のことだけで客観性がありません。
以下のように書くと、具体的で論理的で客観性のある文になります。
実践トレーニング(テーマに沿って書いてみよう!)
ここでは、すぐに練習できるテーマを用意!
いきなり書こうとせずに、思い浮かぶことを書き出してみましょう。
トレーニング1:二者択一の問題
- Which do you prefer, studying alone or studying in a group?
- Should students be required to wear school uniforms?
ひとり旅の長所と短所、グループ旅行の長所と短所を書きしてみましょう!
書きやすい方で、三段論法を活用して書いてみましょう。
トレーニング2:自分の考えを述べる問題
- What is the most important skill for success in the future?
- How can we solve the problem of food waste?
二者択一ではないときは、思い浮かぶ項目を書き出し、さらにそれらについて深めてみましょう。
よくあるミス & 改善ポイント
自由英作文では、「文法ミス」「論理の飛躍」「シンプルすぎる表現」 などのミスが起こりがちです。
ここでは、よくある間違いをチェック!
I think smartphone is useful.(冠詞ミス)
I think smartphones are useful.(スマホは一般的なものなので複数形)
名詞の単数・複数は日本語ではあまり意識しないので、ミスしがちです。
主語の単数・複数に応じて動詞の形が変わることも、日本語には無いことなので、ミスはとても多いです。
School uniforms is important.(主語と動詞の一致ミス)
School uniforms are important.
内容を意識すると形式は疎かになりがちです。
文法的に正しいか、形式をしっかり見直す習慣をつけましょう!
自由英作文のまとめ
「自由英作文=型を使えば書きやすい!」
いきなり長文を書こうとせず、まずは「序論・本論・結論」の3文だけで書いてみるのもOK!
皆さんの日本語のレベルは英語のレベルより遥かに高いです。
小さい子どもに伝わるような表現を選んで考えると英語にしやすいですよ!
まとめ
英作文がスラスラ書けるようになるためには、次の3つのポイントを意識することが大切です。
文法・語法・語彙の使い分けを意識する
→ 正しい文法・語順を押さえ、自然な表現を身につける。
「英借文」トレーニングで基礎力を高める
→ 学校で習った英文を活用し、少しずつアレンジしながら英語を書く練習をする。
自由英作文は「型」を活用する
→ 「序論・本論・結論」の三段構成を意識すれば、論理的な文章が書ける。
英作文が苦手だと感じる人でも、適切なトレーニングを積めば必ず上達します!
まずは 「短い英文を書くこと」 から始めて、少しずつ表現の幅を広げていきましょう。
今日から実践できる英作文トレーニング
毎日の積み重ねが、英作文力向上の鍵です!