こんにちは、現役高校英語教師のインドリです。
「sayとtellってどう違うの?」「speakとtalkの使い分けがわからない…」と悩んでいませんか?
英語の「話す・言う」系の動詞は、日本語ではすべて「話す」と訳せることが多いため、違いがわかりにくいですよね。
生徒からもよく質問を受けますし、実際学校の試験などでも間違いが多いです。大学入試でも中堅大学などの文法問題で出て来ますので、しっかりとマスターしたい部分です。
実は、それぞれの動詞にはその使い方に特徴があります。
この記事では、『say, tell, speak, talk』の違いをわかりやすく整理し、正しい使い分けのコツを解説します!
語の使い分けは、スピーキングでもライティングでも大事な知識ですから、この2つのスキルをアップさせたい方はぜひ参考にしてください。
それぞれのスキルの具体的な学習法については、以下の記事を参考にしてください。
sayの意味と使い方
sayの基本ルール
- 具体的な発言内容を表す。
- 「何を言ったか」が重要な動詞。
- 人を目的語に取らない(発言内容を表すのがメインだから)
sayが取る文の形
- say A (to 人)
- say (to 人) that S V.
Aにはyes、hello、goodbyeのような短い発言が入ります。
that SVなどの長い発言内容は、to 人より後に来ます。
これは、英語の大原則の一つ、「長いものは後ろへ!」だからです。
to人は必ずしも入れる必要はありません。
sayを使った例文
He said me that he was happy.
He said to me that he was happy.
sayのポイント
“ ”(クォーテーションマーク)を使うのは直接話法と言います。
「えーと」や「あー」なども含めて、発言したままに伝えるときに使うものです。
日本語の「 」(カギ括弧)で表すセリフと同様です。
He said to me, “Well, I’m happy.”「彼は私に『うん、幸せだな』と言った。」
tellの意味と使い方
tellの基本ルール
- 「誰に伝えるか」が重要な動詞。
- 必ず目的語に「人」をとる。
tellが取る文の形
- tell 人 A「人にAを伝える」
- tell 人 that S V「人にSVだと伝える」
- tell 人 about A「Aのことについて人に話す」
- tell 人 to do「人に~するように言う」
tellを使った例文
She told to us a funny story.
tellのポイント
• tellは「誰に伝えるか」を省略できない点が、sayと違います。
• tellはセリフのままの形で伝えないので、間接話法と言います。
speakの意味と使い方
speakの基本ルール
- 「話す行為」そのものを指す。
- 内容についてはテーマくらいで、具体的な内容には触れない。
- ややフォーマルな場面で使う。
speakが取る形
- speak「話す・演説をする」
- speak to [with] 人「人に話しかける・人と話をする」
- speak about [of] A「Aについて話す」
- speak 言語「言語を話す」
speakを使った例文
He spoke me about his problems.「彼は私に自分の問題について話した。」
He spoke to me about his problems.(ややフォーマル)
He talked to me about his problems.(ややカジュアル)
speakのポイント
「speak English」「speak loudly」など、言語や話し方に関する表現に使う。
電話やフォーマルな状況で「話したい」と言うときに使う。
You need to speak louder.「あなたもっと大きな声で話す必要があります。」
talkの意味と使い方
talkの基本ルール
- 「会話」や「対話」に特化した動詞。
- 相手と話すことを表す。
talkが取る形
- talk「話す」
- talk to [with] 人「人と話をする」
- talk about [of] A「Aについて話す」
talkを使った例文
Can you talk English?「君は英語を話せる?」
Can you speak English?
talkのポイント
• talkは楽しくおしゃべりをする意味です。
You are just talking but not saying anything.「君はべらべら喋っているだけで、中身がないね。」
• トークショーと言いますが、スピーチショーとは言いませんね。
• スピーチコンテストと言いますが、トークコンテストとは言いません。
◯talk with は「対等な立場での会話」に使われることが多く、talk to は「一方的に話すニュアンス」があります。
◯talk 人 into B / talk 人 out of B(人を説得する / 思いとどまらせる)
『say, tell, speak, talk』の使い分けとまとめ表
say・tell VS speak・talk
sayとtellはWHAT(何を伝えるか)で、speakとtalkはHOW(どのように話すか)です。
sayとtellの違い
say は「発言」にフォーカス!
tell は「相手に伝えること」にフォーカス!
→say は発言の内容、tell は『誰に伝えるか』が必須!
speakとtalkの違い
speak は公の場やフォーマルな場面で使う
talk は日常会話で使う
→ 「話す場面の違い」を意識すると、使い分けがしやすくなります!
動詞 | 意味 | 続く内容 | 使い方のポイント |
---|---|---|---|
say | 言う | 発言内容 | 人を目的語にしない |
tell | 伝える | 人+内容 | 指示や助言にも使う |
speak | 話す | 話し方・言語 | フォーマルな場面 が多い |
talk | 会話する | 人+内容 | カジュアルな会話 に使う |
クイズで理解度チェック!
正しく使い分けられるでしょうか?以下の( )にsay, tell, speak, talkを入れてみましょう!
(答えは記事の最後に!)
まとめ・チェックリスト
say は「〇〇と言う」、tell は「相手に伝える」。
(例:She said she was tired. / He told me a story.)
speak は「話す行為」、talk は「会話する」。
(例:He speaks Spanish. / They talked for hours.)
間違えやすいポイントを意識しよう!
いかがでしたか?
単語はとても奥が深いですね。
単語学習に悩んでいる方は、ぜひ以下の記事を参考にしてください。
また今回は文構造の話も結構出てきました。文型や文の要素が苦手な方は以下の記事を参考にしてください。
クイズの答え
She said that she was busy.「彼女は忙しいと言った。」
He told me a secret last night.「彼は昨晩、私に秘密を話した。」
They talked about their vacation plans yesterday.「彼らは昨日、休暇の計画について話した。」
I can speak three languages.「私は3つの言語を話せる。」